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kikuyamaru's blog

こちらにはノンジャンルの長文などを書いています。

他人の描いた自分でいることをやめようとした横顔の君へ

Nちゃんからメールが来て、
代役なんだけど、芝居に出るから来てと。
代役というけど、彼はその劇団の看板の役者さんだ。
それがなんで代役か。

その役をつとめるはずの役者さんは客席にいた。
何度か芝居を見たことがある。
彼が流れを止めることがある。
主宰のブログでは、もっとあがけ、まだやれると檄が飛んでいた。
多分…多分だけれど、彼はいつのときも萎縮していた。
今日は客席で。彼はここを去るのだという。

Nちゃんは、いつものように空(くう)を飛んでいた。
Nちゃんが客席の彼くらいの歳だったころ、ひとと話すときも場の空気を読んで、本心を押し隠して、他人に合わせてニコニコとしていた。彼はいつでも嘘つきなんだ。
それから十有余年たち、教える立場になり、落ち着いた人になった。
その裏に自信が見える。彼は自分のフィールドに立っている。

ひとの期待って、勝手なもので、当人が見つけるべき道を、まるで先に知ってるみたいにわけ知り顔で押し付けてくる。
それが、当人の歩みを止める原因になることもある。
いいじゃないか。抜け出せ。
自分の歩みで進め。それで見える景色もあるだろう。