kikuyamaru's blog

こちらにはノンジャンルの長文などを書いています。

Evernote Personal から Starterプランに変更する (iPhoneで契約している場合)

Evernote Personal を契約していたが、次回の更新がバカ高くなる(年間15800円)との知らせがあった。

調べたら、今は Evernote Starter というプランがあり、年間7100円で以下のスペックとなっている。※2026年8月現在の情報

・最大1,000のノート
・最大20のノートブック
・最大1000個の添付ファイル
・最大3台まで
・AI機能
・5GB

自分のノートは500程度、ノートブックは7個。iPhone2台にMac1台。

これでいいじゃん。

ところが、iPhoneからのサブスクリプションの変更対象に、このプランが出てこない。

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WEBでログインしてプランを変えようとしても、Appleで管理されてるのでそちらで変更してと言われてしまう。

困った。

が、結論として、いっぺん解約してサブスクリプションの切れる日を待ち、その後スターターが選べるようになった。

ただし、元々契約していたPersonalの継続としてはやっぱり選択肢に出てこないので別の道筋でおこなう。

 

1. まず、全データをエクスポートして万一に備える。

(Upnoteにバックアップした記録

https://kikuyamaru.hatenablog.com/entry/2026/08/02/235147 )

2. iPhoneで 設定>自分のアカウント(自分の名前)>サブスクリプション>Evernote と進み、「サブスクリプションをキャンセル」を選ぶ。

ここまではサブスクの切れる前にやっておく。

3.サブスクの切れた後、iPhoneでEvernoteを起動すると、(私は2台以上で使っていたので)「上限に達しました」と表示され、下部に年間購読を促すボタンが出ている。

おや?(画像が暗いのは前面に別のダイアログが出ているため)

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4. 年間購読を押す

5. iPhoneの設定(中略)サブスクリプションを開くと、「Evernote:AINotes & Notebook」という項目が、停止したEvernoteとは別にできている。

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6. 全プランを開いてみると…

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年間プランどんだけ選べるねん。(なんと6種類。見た目は全部同じ。)

ここで、週300円プランなども選び直せるようです。やってませんが。

 

以上、Evernote スターターへの切り替えでした。

EvernoteからUpNoteへ(エクスポートしてインポートする(記録))

Evernoteのプランと貯まっているデータの内容

Personalを使っている。元々Plusを使っていたが価格が上がってしまったのでPersonalにした。そしたらそれが倍に値上がりするんですって。高すぎるので脱出したい。

Evernoteを使い始めたのは2011年らしい。歴15年か。

当初はWindowsやAndroidも使っていたのでEvernoteがよかったのだが、いまやiPhoneとMacしか使っていないので、Appleのメモでこと足りてしまうくらいの使い方しかしていない。メモにしておけば良かった。(そのころはメモがこんな高機能になるとは思ってなかったのだ)

タイトルとプレーンテキストとたまにスクリーンショット。全部で500くらいらしい。

過去の観劇のメモや記事のクリップなどの蓄積もあるので、できるだけ救出はしておきたい。

Evernoteからのデータエクスポート

Evernoteのヘルプを読んで、ENEX形式でエクスポートする。…ヘルプが英語ですね。

https://help.evernote.com/hc/en-us/articles/209005557-Export-Notes-and-Notebooks-as-ENEX-or-HTML

(1)「ノートブック」を開く

(2)エクスポートしたいノートの「…」のメニューから「ノートブックをエクスポート」を選択。

(3) ENEX形式を選択し、ノートの属性を全部選んで「エクスポート」。
適宜フォルダを選択して保存する。

ノートの名前から察していただけるかと思うが、かつてあったメモサービスのなきがらがここに眠る。(永遠なんて無いんだよ)

UpNoteの調達

  • iPhoneでUpNoteアプリをダウンロードした。freeの50ノートでは足らない。
    有償プランは月額300円と買い切り6000円が選べたので、買い切りのプランを買った。(以前よりちょっと上がったんでないか)
  • UpNoteのアプリを起動したら、ログインするかどうか選べたので、UpNoteのIDを登録。(自分は、だいたいサービスごとに別々のIDを登録するようにしている)
  • 別途MacのApp StoreでMac版(バージョンは9.20.0)を入手し、上記のIDでログインしてみた。

UpNoteを日本語表示にする

初期表示は英語になっている

設定(右上の歯車マーク)を押し、表示された"SETTINGS"ダイアログの下部にある"English"を押すと選択可能な言語が表示されるので日本語を選択。

UpNoteにEvernoteのデータをインポートする

(1)「ファイル」メニューから「ノートをインポート…」>「Evernote」を選択する。

(2)「Evernoteからインポート」で 「.enexファイルを選択します」を押す。

(3)インポートするenexファイルを選択する。(複数選択可能)

(4)オプションを適宜選択する。
(自分はタグを使っていなかったので、「Evernoteからタグを変換する」はあまり関係ないが、「ハッシュタグ」にしておく。もう一つの選択肢は「ノートブック」)
「ノートをインポート」を押す。

(5) 1秒1ノートくらいでインポートが進む。

完了。

とりあえずインポートできている様子。

しばらく使ってみることにする。

 




 

泣きながらゲームする人とわかってない人

先日喫茶店で通された席の近くで
大学生くらいの女の人が泣きべそを書いており
「すぐばかにする…私なりに考えて頑張ってるのに(涙声)」
男「ばかにしてないよ」
みたいなこと言ってるので、あー、もつれてるのかな、悪い所にきちゃったな、食べたら出よ、って居心地悪くなってたら
思ったのと状況が違ってて
女の人はテーブルにスマホを置いてゲームをしてて
男の人は"なんで古いキャラを使うのか?意味がわからない。最新のキャラを使う方が強い"
"なんとかを貯めておいて云々かんぬん" "理解してないじゃん" "3時間もかかってるよ"みたいな言葉を延々上級目線で語り続けていた。

そんなことより目の前の人が泣いてる意味の方を理解しろと思うなどしました。

おキップ事情(2023年とうかぶのある日)

歌舞伎の場合、チケットがおキップとよばれたりします。いまだに。
2023年の7月の新橋演舞場 新作歌舞伎刀剣乱舞の、とある平日公演のチケットについて、公演一か月前と、公演約二週間前の、ぴあと松竹とローチケの席担当状況を記録してありましたので、ご参考までに書いておきます。
日付の選定理由は、いちばん空席があったからです 💦
どのプレイガイドがどの席を持っているかが観測しやすかった
イープラスものぞいた覚えがありますが、画像取ってなかった。(空いてなかったんかな。)
日によって割り当てが違う可能性はあるので一例としてお読みください。

ローチケ:
 1か月前は、2階正面(一等席)の1~4列目(7~40番)多分全部、1階の17列多分全部、18列の一部がローチケ持ち。あと3階の後方、2階左席に少し。
 2階は壮観だなと思うくらいまとめて担当になってた様子。
 2週間前になると、2階と3階は空席なし。(このエリアは代わりに松竹で取れるようになった。(いわゆる「戻り」))、1階は18列の一部のみ残。(17列は松竹へ戻り)

ぴあ:
 1階桟敷席をぴあが独占。ここは後援会でも松竹でも割り当てなしでした。
 1か月前は1階、2階のそれぞれ最後列に数席ずつ空きがあるだけでしたが、
 2週間前には1階の横並び6席×2列だったと思われる固まりが4か所点在した状態になってました。つまり空席が増えた。
 ぴあで抽選にしたやつの入金がなくて戻ったんでしょうかね。(本当のことはわからん。推測です)
 
チケットWEB松竹:
 上記で言及した以外のほとんどのエリアを販売。1階のセンターをほぼ持ってたのは松竹。(ふたを開けてみればそりゃそうかという感じですが、なにしろ初めてのコラボだから誰もわからんかったよね。)
 一方2階正面は松竹で全然取れなかったのに、2週間前にはまとめて空席がどーんとできてました。上のローチケの所に書いた「戻り」です。
 なので、公演日が近づくほど、松竹でとれるようになってました
 
 なお、1階の最下手前方(A1)、最上手前方(A5)と3階は、一般会員発売日から松竹で空席なし。
 一般発売日に3階が歌舞伎会員枠ですでに完売はよくある事態なので驚きませんが、A1とA5が先に売り切れるは、まずない。
 推測ですが、何かの先行販売がここに集中したのでしょう。11列あたりまでうまってました。(そこに押彦さん武彦さんがファンサしに来てたし)
 あと、休日は2階正面も埋まっていたので、抽選で1等の前方に当たらなかったひとは2階が当たった可能性もありますね(推測です)
 3階はどこがどのプレイガイドにあたったのかはわかんないです。完売しちゃってたから。

あと、花道横のA2も早々に完売してましたがこれは順当かと。
 
この2025年7月に第二段が上演予定の歌舞伎刀剣乱舞では、過去のことはそのまま適用できないのでどこが抽選の対象席になるのかはわからないです。が、1等の値段で2階でも端っこでも泣かない覚悟は持たねばならぬ。1等席の範囲がいちばん広いので。(演劇の先行抽選は、主催によらず後ろや隅っこが当たった経験がなんどもあるんで、自分はそういうものだと思っている。)
で、先行抽選でとれなかったとしても、松竹にチケットは一定数確保されていると思う。(後援会に回す席も必要だし)
どのサイトも同じ席が空いてるのではないので、複数サイトを回って選ぶほうが納得性高い買い物ができる。
あと、売れなければいずれ松竹に戻ることがあるというのはおそらくいつも同じ

 

個人の意見としては、1等席の値段を出す気があるならばという限定ですが、松竹の一般会員になって発売日を待つのが自分の決断に納得できるのでは、と思います。席選べるし会費もないし。
安い席で見たい場合は各種抽選で頑張るのがよいかも。席数が少ないので。
今後も役者をひいきにするなら後援会も手です。

ご武運を。

浅草歌舞伎の着信音

このお正月は特に話題の上演中の着信音。
私は浅草で2回遭遇しました。浅草の日常が戻ってきた気分になりますなー(洒落にならん)
1回目は隼人の挨拶で携帯の電源切ってねの注意喚起の後マイクを置いて口上に入ろうとしたら鳴った。は?この時間に切れって5秒前に言ったじゃん。
2回目が最悪で、熊谷陣屋の弥陀六が制札を持ってセリフを言い始めたら長めにメロディーが。このタイミングよ。
これから高まって幕切れに向かっていくところじゃん。弥陀六もかわいそうだけど、熊谷の歌昇がほんにかわいそう。
浅草は掛かってくることがあるんよね。
だから係の人も歌舞伎座の倍くらい人数をさいてピリピリして注意喚起にくる。幕間でロビーやトイレにいても今のうちに切れと言われる。ところが電波のない歌舞伎座でも鳴る。私も実際聞いたことがあり、何を鳴らしてるのか不思議だった。アラームなんですかね。
真因をつきとめてほしい。
本当に切り方を知らないのか
言葉がわからないのか
電話に出る用事があるのに招待されたから居なきゃいけないのか
(電話を待ってる人は劇場に来ない方がぜっったいにいいよ。鳴らした人が自分の客と分かったら役者もいたたまれないだろう。)

iPhoneについて言うと、最近の電源は本当に切りづらい
誰がボタン二ついっぺんに押すとか考えたんだろ
設定から切るにしても少し深いところにある。
シアターモードってことにして、実際は電源が切れる簡単な機能を実装したらいいんじゃない?

あと、イヤホンガイドの本体を落とす音も浅草は多い。

お荷物から溢れたガイドがおっこちないようもう最初から床に置いたらいいよ。

(すみません、芝居の感想がなくて。(他の名前で書いてます。)ちょっと書いとくと4回ずつ見ました。模索模索の1か月だったことが窺われる。特に源氏店。もっと言うと蝙蝠安。歌舞伎にするのにとても手こずっていた。宗五郎の出来上がり図は見えてるが、安の像は見えてないのだろう。ミスキャストのように言う人もいるけど、こういう役も松也には大事。やがて似合うはず。)

スタージャンの「奈(終)」を見てきました

1シリーズ終わるたびにだいたい"そんなとこで終わりやがってばかやろー"って言ってる。
しかし今回は怒りもわかない。

これはスタージャンなのかな?
解釈を積み重ねるのとストーリーを紡ぐのは違う。
どんなにこねくり回したところで
あの頃の濱尾兄弟はいなくなってしまったので
それは沢山の複製を作っても取り戻せないし
繋げて一筋になったりしないし
軌道修正して辻褄を合わせを頑張る必要もないものだと思う
(合わせるつもりなら最初から合うように作ったらいいし、そうじゃないなら別もので構わないのではないか)
奈ちゃんの物語は美しかったけどそれはそれこれはこれ。
萩野さんありがとう。ずっと出てくれて。

EP2が始まる時この人たちをしなせるために旅に出すのがつらいと思って泣きました

今度の作品は、最後をドにすると終わった感じになるんだよって最後に付けられたドみたいな死で終わる

見ている間はそんなに後付けをこねくりまわして何してるんだろうなと思ったし、最後を見たらこれもまたしなせるために作られた作品なんだなと思えて、しらっとしてしまいました。

どこかで目を閉じた戦士のかた。あなたは何のためにそこでそうさせられてるの?

わたしの知ってる人ではなさそうなかわいそうな誰か。

刀剣乱舞歌舞伎と、松也すごくテレビ出てたよねって話

新作歌舞伎 刀剣乱舞を観てきました

個々の演出などの話は別のブログに長々と描いております。→ 

もうひとつのこぼれ種 新橋に開く双葉 ~刀剣乱舞歌舞伎を観てきました~

kirokubu.daynight.jp

 

で、この先はコンテンツや役のことは書いてないおそれがあります(笑)

ちょっと書いておきたかったことなど。

#作品名が長いんで、以下、とうかぶと略させていただきます。

毎日松也

5月末から6月にかけて、とにかくテレビで松也を見ました。
バラエティでよく見るとはいっても、月に一回あるかないかだったのが、明らかに戦略的に出まくっている。

彼は7月から始まる刀剣乱舞歌舞伎で、初演出(尾上菊之丞との共同演出)と主演を兼ねており、その顔として立ち回っていると思われる。

とはいえ、ここまで毎日テレビで歌舞伎の宣伝をしてる男がいただろうか。

朝の情報番組から、クイズのナレーション、銀座付近で食レポ含む何番組かの街ロケ、自分にスポットの当たる番組、即興劇、原付で遠征、伝統芸能の解説等々。芝居そのものの取材は僅かであり、多くはバラエティそのものに参加して公演情報はちらっと。この大車輪っぷりにはこちらの目が回りました。局を越え、品を変え、ここまで出ないとだめ?と思うくらいの露出量。公演のある日の朝の生放送にまで出てる。

追いかけているほうは同じ話を何度も聞くことになるのだが、SNSを開けば、え、テレビ見たけどとうらぶが歌舞伎になるの?という新しい驚きの声が都度上がっており、あ、みんなまだ知らないんだな。行き渡らせるのって大変と実感する。

5月の歌舞伎座團菊祭の夜の部は、達陀という菊五郎劇団総出演の群舞があり、松也が出るといえば必ず立ち位置は用意されたでしょう。しかし、松也は昼の部の「対面」一本。他はとうかぶの準備の傍らテレビ局やロケに駆け回っていたのではないかしら。

一方で公式ツイッターにとうかぶ情報が流れてくるのはだいぶ遅く、ビジュアル発表から初日一週前に情報が増えてくるまでのほぼ1か月は、公式の呟きは、ぽつんぽつんという頻度。体感、松也の顔のほうがぜったいたくさん見てる。
オンラインゲームが素材の舞台で、メインの拡散媒体がテレビというややレガシーなメディアになってしまい、またこれほどに出してもらえるというのも面白いですが、そこは積み重ねでしょうね。

テレビで観ている松也(や右近)が出ることがとうかぶを観にくるハードルを下げてるのは間違いない。

FFXのときは、何がこんなに歌舞伎初めての人を連れてきたんだろう??、こんなにチケット高いのに?と思い、FFというコンテンツ自体の底力と歌舞伎が融合するあまりにも観たことない作品の力に納得しつつも、私から見ると「勝ちに不思議の勝ちあり」な感覚でしたが、知らないところで価格も情報の出し方も考えられていたのでしょうね。

今回は少し違う。題材ゆえに、家を出て劇場・ライブにくるタイプのファンは多く、その客層が来るだろうと予想できます。
チケットは花形歌舞伎の価格帯です。ベテランの出る歌舞伎より少し安い。最近ミュージカルとか大きな劇場でやる芝居の一万円越えは珍しくなくなっており、FFXのときのさんまんえんに比べると出せる人は多い。
座組は多分狙い撃ちの花形。脇に至るまで、家柄でこの世界にいる人よりは自らの意思でこの世界にいる人を選んだのであろうとみえる座組です。(一部身内人事があるが)
客が来る文脈が古典とは違うので、たぶん客は入る。この座組で人が呼べるという証明にはなるだろうと思いました。

で、もちろん来るには来るんですが、結構な人々が「敷居が高い」という。

(“敷居が高い”警察の方見逃してください。この文脈では、100%、高尚そうに見えて気後れし足を踏み入れにくいの意味で使われています。勢いサンプリングの内容もそうなります。)

他のメディアミックスに足を運ばれた方は、家を出るとか遠征するのハードルは越えてる人たちです。私はそこがいちばんの難所だと思います。茶の間から出られればあと少しなんだよ。
ですが、私も他の伝統芸能は行くの気後れしますし、2.5だって、宝塚だってこわいです。それは心の結界なんだ。
そこは、役者が舞台で芝居を頑張ってもどうにもならない。だって見る前だもの。
最初の誰かが観にきて、複数がコレはイイと言えば後続は来る。
でもその勇気ある最初のお客さんを、引力と背中の一押しで「敷居が高かったけど来た」にしないといけない。
自分が初めてスケートを観に行った「氷艶」を思い出します。あーちゃん(幸四郎)観に行って高橋大輔の写真買って帰ってきたのだ(笑)
実際に「松也さんの本物が見たい」と新橋に来てくれているお客様の呟きを見かけると、ああテレビ出て良かったんだね。と思う。

とうかぶの様式のこと

すっごく用意周到だったFFXに比べるとなかなか情報が出てこなくて、ま、歌舞伎だからなーと、思ってたら、初日の数日前からどどどどどって情報が出て。これは、なんだろうな。検討しすぎて押したのかな、計画かな。
ロケ番組で、お香とか玉鋼とか選ぶときに松也ほんとに迷ってて、右近が説得して現実的な線に落とし込むのを見るにつけ、右近いてよかったなと思う。
(荒川の佐吉でも、髪結新三でもいいから、松也と弟分の右近ってちょっと見たくなってきた)

そんなわけで情報が揃わない最初の頃、巷には憶測が駆けめぐり、ペンライトはアリなのか?団扇はアリなのかという声も上がっていました。
はっ。その可能性(ライブっぽい仕上げ方)もあるのか、と気付き、いや、私の感覚ではそれはないほう寄りだけどまさか?ってちょっと恐々としてました

でも松也が歌舞伎らしい歌舞伎にこだわる理由はあるだろうと思った。

菊之助は、途中で何かぶっ飛んだ企画をやっていても必ず伝統的な歌舞伎の方に戻るのであり、変わったことをやっても一年に一度のハミ出た挑戦と見える。
松也は違う。歌舞伎のほうが年1になりかねない、ドラマや他の舞台のほうが多い現実がある。(望んでそうなってるわけじゃないと思うが)
歌舞伎から逸脱したやり方では、それができてもね…ということになろう。
むしろ、膝下の新橋でやれるこの機会を使って、歌舞伎らしい歌舞伎を作ることが存在証明になるのじゃないか。

とうかぶに呼ばれた役者についてもそうだ
機会が与えられればできるのだということを見せられる場にしたいだろう。
それならば、"歌舞伎役者がストレートプレイをやっているような芝居"ではない方に…と、まあ、半分は願望で考えておりました。

すぺくたくるな演出については、宙乗り、両花道、と夢を広げてたお客さんもいましたが、チケット発売時に座席表を見た限りではそれはなさそうだった。
松也がトークイベントでも古典でいくことを語っていたので、普通でいくんだな、と了解しつつ、どんくらい普通なんだろう?どんくらい難しくいくんだろう?こぢんまりとしないかな?などとそれはそれで気になる。

開けてみれば、時代劇のような平易さである。

外連(けれん)がないかというと、ある。
大掛かりなのはワイヤーアクションくらいだけど、えっ?いつやったの?とか、わっビックリしたということはいっぱいあった(でしょう?)
ある意味外連だらけ。

歌舞伎でいくあまりにすごく渋い作品に仕上がってたらどうしようとちらっと考えましたが、杞憂であった。

歌舞伎の世界に刀剣男士が降り立ったようと書かれていた方がありました。
なるほどそうかもなあって思います。
どの新作も、できることを歌舞伎のメソッドでやっているというのに違いはないのだけど、なにしろ今回のはそのままだからな。姫は姫の格好、殿は殿の格好。古典のまま進む場面が幾つもある。そこにアニメや特撮やそれこそゲームを経由してすこーし現代的になったテイストの名乗りや立回りが入ってくる。そうした2世3世と先祖の共演みたいなとこもありつつ、キャンバスは歌舞伎。

自分は義輝の元に刀剣男士達が初めて現れたとき、なんとなく、世のしがらみとは無縁の旅芸人がふらっと立ち寄ったような風情に見えてました。少し記号として溶け込まないものがあり、それがまたマロウド感になっているのかもしれませんね。

転がるこぼれ種

FFXのとき、菊五郎劇団的なものを感じたというか、あんなに違うにも関わらず、国立劇場の復活狂言豊洲に持っていったようだと感じたんですわ。隼町の種がこんな所に芽を出してる。と。

それが終われば控えているのはとうらぶ歌舞伎です。
初演出となる松也は、菊五郎の元で育ったあと中村屋のやり方も見たし歌舞伎でないものの作り方も沢山見ていて、自主でもモノ作ってて、どう結実すんのかなあ?って興味があったんです。

蓋を開けると、これで歌舞伎じゃないとは言わせん!みたいな舞台に刀剣男士を降り立たさせつつ、古典よりのめり込ませるものができた。
感覚として、これまでの誰のカラーでもない歌舞伎ができたなって感じです。(もちろん松也ひとりの功績ではないのだけど。)

こう書いて気付くのは、松也には継承すべき家の芸がない。継がせる子供も今のところない。
強いて言えば、全体を継承して全体に伝えることが役目かもしれない。
思えば、父上は国立劇場で後進を育てておられた。

最近の新作歌舞伎で見えたのが歌舞伎(or歌舞伎役者)はなんでも扱えるんだよ、何でも歌舞伎にできるよということだったとすると
今回の歌舞伎から見えるのは、歌舞伎そのものが面白いんだよということ。
(これは4月に見た新陰陽師も通ずるものがありました。)

そろそろそのフェーズなんでしょうか。
歌舞伎じゃないもの、歌舞伎そのもの、また歌舞伎じゃないもの、と揺り戻しと前進を続けながら進む世界を客として体感できるのもまた面白いことです。

とりあえず、そろそろ古典だな。本当に。夏が過ぎたら普通の歌舞伎を見る。安心できる歌舞伎が見たい。←むっちゃゆり戻し来てる客

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蛇足

ごく最近、少年社中の「三人どころじゃない吉三」を見ました

(ネタバレあり)

このとき最後列の端っこで、なのに観劇用の眼鏡を忘れた私は劇場近くの量販店で新しい双眼鏡を買ったのである(苦笑)

なかったら沈没であった。寄席にあるような演目のめくりがステージ上にあり字幕となっているのを読まねばならぬからだ。

さておき。

この話は歌舞伎の三人吉三の悲劇の結末を変えようと何度でも挑戦を続ける話で、

見たときはとうらぶ知らんかったのでぼんやりと意識してるんだろうなくらいしか思わなかった。

しかし、先に書いた"歌舞伎の世界に刀剣男士が降り立ったような"で、今更気づきました。これは刀剣乱舞の真裏の姿勢なんだなと。

例えば、勘平が確実に腹を切るように暗躍するよりは、切腹しないようにするにはどうすればいいのかをひたすら考えるほうが前向きに努力できる気がする。

今度は生きる話が見たいね。

「なんとか死なねえ工夫はねえかなあ」(長兵衛)